フォトモンタージュ(ふぉともんたーじゅ)とは

フォトモンタージュとは、多重合成とも呼ばれ複数の写真を一枚の写真に合成する手法です。使用したい画像をトリミングし他の画像に配置、アルファ値を変更して透過効果を加えることで完成します。カメラ側の機能で多重露光を行い自動的にフォトモンタージュを作り上げる方法や、Photoshopなどの画像加工ソフトを利用して行う方法があります。

その歴史は古く、写真を現像する際に複数のネガを重ね切り貼りする手法や、撮影時に複数のシーンを多重露光しフィルムに焼き付ける手法があります。近年では、デジタル化によってネガを使わずパソコン上で合成したり、カメラ側の機能で自動的に合成できたりと、身近なものになっています。

フォトモンタージュの歴史ー芸術性

フォトモンタージュの歴史は古く、ネガを合成させるという技法だけに目を向ければ、19世紀後半に複数の写真を使用して作られた合成写真が存在しています。代表的な作品は、 オスカー・グスターフ・レイランダーの「人生二つの途」です。20世紀のヨーロッパでは、超現実を表現する手法として、政治批判の風刺画にフォトモンタージュが用いられるようになります。写真を芸術作品として昇華するために確立された「ピクトリアリズム」とは目的が全く異なります。ベルリンの写真家、ジョン・ハートフィールドと、同じくドイツ出身の画家ジョージ・グロスが発表した作品は社会風刺の代表的なフォトモンタージュ作品です。

現代のフォトモンタージュとコラージュ

これまでの歴史から、フォトモンタージュは芸術や風刺が根底にある作品性の高いものばかりと思われがちですが、現代の私達の生活で目にしないことはほとんどありません。写真とCGを組み合わせて作られたフォトモンタージュがいい例です。CGで作り出したオブジェクトを、実際の写真と組み合わせ合成します。CGを作る技術も必要になるため、制作コストは高くなりますが、まるで本物であるかのような写真に仕上がります。映画のポスターや不動産のチラシなどによく使われています。

次に「フォトモンタージュ」という言葉を聞き慣れていない人でも、「コラージュ画像(コラ画像)」という言葉なら想像できる人も多いでしょう。コラージュとは、フランス語で「糊付け」という意味で、複数の写真を切り貼りするという手法からフォトモンタージュもコラージュの一種として捉えられています。今では、アイドルや女優の「顔」と別の「体」を組み合わせたアイコラ(アイドルコラージュ)や、パブリックドメインを使った芸術性の高いコラージュ作品、警察が証言をもとに犯人の顔を再現するモンタージュなどがあります。