Shutterstockに不正販売された写真の補償や今後のやり取りについて(その3)

Shutterstockに不正販売された写真の補償や今後のやり取りについて(その3)

ぱくたそ運営管理人のすしぱくです。

「Shutterstock」社によって当写真素材が不正利用された件をブログに綴ってきました。

・その1の記事
Shutterstockに不正販売された写真に対して行った対応と現状について

・その2の記事
Shutterstockに不正販売された写真に対して行った対応の返答について

上記、その2の記事に書いているとおり、何度も質問のメールを送信しているにも関わらず連絡はなく、回答期日を設けた質問にすら返答がなくなったので、経緯をSNSやサイト上に公開したところ、ようやく連絡がきました。

届いた返答のメールには、冒頭に「Google翻訳」を行った表記があり、以前のように日本語が話せる担当者からの連絡ではありませんでした。米国の法務が「Google翻訳」を使って直接メールを送信してきたと思われます。以前、先方には「言語解釈の違いによってトラブルを避けたいので日本語がわかる方がご回答してください」と伝え、実際には電話でも日本語で連絡のやり取りをしていましたが、まさか日本語が話せる担当者経由ではなく、翻訳ツールを使うとは想定外でした。翻訳していただけるのは大変ありがたいことですが、日本でサービスを提供している以上、以前のように担当者経由の連絡もしくは、事前に経緯を説明してほしかったです。


届いた内容については、下記のとおりです。(Google翻訳された文章をそのまま掲載します。尚、文字の装飾は、当方によるものです。)

Shutterstockの寄稿者は、彼がPakutasoから入手した画像を識別しようとしており、無料で使用できると考えていることに注意してください。
それまでの間に、あなたが補償を求める要求の根拠を私たちに提供してもらえますか? 侵害している画像の識別ができたら、私たちは決済の支払いに向けて取り組むことができます。

Shutterstock社にはこれまで不正利用だという根拠を提示し続けていたので認識のズレはないかと思っていましたが、ここにきて「無料でダウンロードした素材を販売できると思っていて、なぜぱくたそは補償を求めてきているのか?根拠をShutterstockに提示してほしい」という内容でした。こちらとしては、Shutterstock社から「ユーザーは無料で使えると思っていた」と主張されたところで、ぱくたその利用規約にはそもそも日本語で対応できる方のみ利用可と定めており、はじめから規約違反の対象だということが前提の話なので心外であること。また素材の販売は禁止しており、それらの賠償はもちろんのこと、現時点で対応の遅さややり取りにかかる実費分を負担してほしいと要望していたのに、なぜか再度補償の根拠を求められて困惑しました。

Shutterstockは、Pakutasoが侵害していると考えている画像の識別に関連する費用または料金の支払いには同意しません サービスプロバイダーとして、Shutterstockは著作権侵害の通知を遵守し、自分の画像を識別するために権利所有者による指定に依存します。 さらに、1)問題のアカウントの画像サムネイルを含む画像IDのリスト、および2)このアクティビティに携わった寄付者の連絡先情報を提供しました。

Shutterstock社は、不正販売されていた画像のチェック(4000枚の画像リストから、ぱくたその写真と不正販売されていた写真を照らし合わせる作業)に伴う費用を負担しないとのこと。ですので、僕らが画像チェックをした場合、請求することができないので、自分たちが実費負担することになります。これは、不正利用者が画像のチェックを行ったからといって当方の負担がなくなるものではなく、不正利用者が画像のチェックを行っても、それが正しいのか改めて当方で確認する必要があるからです。

その後について、問題のアカウントと画像リストを提供し、不正販売者の連絡先を伝えたから双方で解決してくださいと受け止められる内容になっています。今後の対策についても返答がないことから、やり取りは平行線で方針自体を変えるつもりはなさそうです。

礼儀として、コンテンツの寄稿者に、どの画像を送信したか、どの画像をPakutasoサイトから取得したのかを指定するよう依頼します。


不正販売者に、どの写真がぱくたそのものか確認するように依頼したと書かれています。そもそも、Shutterstock社側があらゆるプロジェクトに対応。画像はすべて安心できるライセンスで利用できます。とサイト上で表記しているにも関わらず、当方の写真素材を販売していたのが問題なわけで、本来であればShutterstock社側もしくは、不正販売者が確認作業をするべきだと提案したまでです

このような現状をふまえて、再度、下記の質問を送信しました。

1.賠償は不正販売者と直接ではなく、Shutterstock社を経由したい。
2.賠償はどのような形で行われるのか。
3.クレジットを入れて使用している記事の対応について(使用者のクレジットがShutterstock.comになっている件)
4.前回まで日本語担当者だったが、今回からなぜGoogle翻訳を利用したのか。
5.不正販売した写真の販売数と収益、閲覧数の公開。
6.今後、不正に対する取り組み。


補償の提案について連絡がありました。

その後、しばらくしてからShutterstock社から、下記の返答(Google翻訳)がありました。まずは全文を掲載します。

こんにちは、 メッセージありがとうございます。

Shutterstockは米国を拠点とする会社であり、当社の法務チームは米国にいるため、日本語を話す弁護士はいません

Shutterstockは、侵害が賠償される可能性があることに異議を唱えているのではなく、一般的にコンテンツの商業的使用に対して料金を請求しない場合に、損害賠償をどのように計算するかを求めています。具体的には、日本の法律に基づく補償の1つの方法は実際の損害賠償です。私たちはあなたの計算の基礎を理解しようとしています。

Shutterstockの寄稿者は、彼が彼がPakutasoから提出したと信じる画像のリストを提供すると述べました。この情報を入手したら、ShutterstockがPakutasoを直接補正する方法について説明します。実際の損害賠償額を計算しても補償がないため、Shutterstockは、Pakutasoに対して、画像からの売上に基づいて、画像の標準のロイヤルティレートを補償することを提案しています。 日本の著作権法に基づき、侵害の申し立ての当事者であっても弁護士費用を補償する義務を負うものではなく、またそのような権利の調査および執行に必要な作業に対しても絶対に義務付けられていません。

記事のコンテンツが誤って配布されているというあなたの懸念に関しては、これらの情報源が問題となっている画像を削除することを要請します。

各項目ごとに内容を確認します。

Shutterstockは米国を拠点とする会社であり、当社の法務チームは米国にいるため、日本語を話す弁護士はいません

米国に法務があることは問い合わせ時から説明をうけています。その上で日本語を話せる担当者から連絡があったのに、なぜ「Google翻訳」に変更したのか明確な回答はありませんでした。

日本向けのサービス(有料)を提供しているにも関わらず、このような対応はどうなんでしょう・・・。こういった分野に詳しくないのでよくわかりませんが、仮想通貨取引所のバイナンスは金融庁から警告を受けて日本語対応を廃止していますし大丈夫なのでしょうか...

Shutterstockの寄稿者は、彼が彼がPakutasoから提出したと信じる画像のリストを提供すると述べました。この情報を入手したら、ShutterstockがPakutasoを直接補正する方法について説明します。実際の損害賠償額を計算しても補償がないため、Shutterstockは、Pakutasoに対して、画像からの売上に基づいて、画像の標準のロイヤルティレートを補償することを提案しています。日本の著作権法に基づき、侵害の申し立ての当事者であっても弁護士費用を補償する義務を負うものではなく、またそのような権利の調査および執行に必要な作業に対しても絶対に義務付けられていません。

不正販売者は、画像のリストから不正販売していた写真をリストアップし、それを確認したら補償について説明するとのことです。ぱくたそは無料のサービス(フリー素材)なので損害賠償額を計算することができないため、Shutterstock上で販売された画像の売上に基づいて補償すると提案されました

弁護士費用の部分は、言語解釈の違いで当方がその費用を補償してほしいと要望しているかのように見受けられますが、不正利用に対する法務相談等の実作業を行っているため相当分を含め和解を希望しているという意味が伝わっていません。

先の連絡で、当方から提案した不正利用に対する費用の負担はできないとも告げられていたので、ひとまずShutterstock社側が提案する補償方法の詳細を確認してみようと思います。尚、この件に関して、Shutterstock側の写真審査の落ち度について言及はなく、今後の対策についても一切回答がありません

以上のことをふまえて、下記の内容を連絡しました。

1.不正販売者の画像リストの確認作業はいつまでに完了するのか。
2.リストアップした資料は、当方に提出してもらえるのか。
3.画像の売上に基づいてロイヤリティレートの補償は、どのような方法で計算されるのか
4.補償は、Shutterstock社と直接行われるのか。
5.補償は、いつまでに支払われるのか、また支払い方法はどのような形式になるのか。
6.不正販売した写真の販売数と収益、閲覧数の詳細。
7.今後の不正に対する取り組みと対策。

ここまでをまとめると

・Shutterstock社の日本語サポートは、日本を拠点とする支社ではなく、単に日本語が話せる担当者(現地シンガポール)の一次受けで「法務は日本語がわからないから時間かかっている」と電話やメールで回答があったことから、社内で円滑なコミュニケーションが取れておらず、「Google翻訳」を使った可能性が高い

・著作者が不正利用された場合、規模の大小に関わらずどの写真が不正利用された写真か自身で確認しなければならない。Shutterstock社側は、不正販売者の連絡先と画像リストの提出のみ対応。(不正利用の写真リストが照合次第、該当の写真を削除する)

・不正販売者側に賠償の意思がある場合は補償を行うとしている。プラットフォーム側の責任として、Shutterstock社を経由してほしいと要望するが明確な回答はない。


今回、Shutterstock社側が提案した補償内容がどのような詳細になるのか分かりませんが、他の不正利用されたユーザーの方にとって少しでも有益な情報に繋がればと思います。進捗がありましたらブログにて報告いたします。

追記 2020.4.24
Shutterstock 社から今後の対処や改善について提案があり当件のみ解決しました。尚、今後の不正利用については含まれておりませんので、同サイト上で発見した場合は当方までお問い合わせください。